
「天候に左右されずにダイエットがしたい」
「インドアで効率よくトレーニング(タイパ)を突き詰めたい」
そう思ったとき、誰もが一度は導入を検討するのが「スマートトレーナー」です。
しかし、Wahoo(ワフー)やGarmin(ガーミン)といった有名メーカーの製品を調べると、エントリーモデルでも10万円前後。
「インドア練習を始めたいけれど、さすがに10万円は出せない……」
と諦めていませんか?
実は、私が毎夜のインドア練習(月500km)をこなし、総額15万円の格安機材から再開し、富士ヒルブロンズ(87分6秒)を掴み取った相棒は、Amazonで3万円台で買える中国メーカーの格安スマートトレーナー「ThinkRider X2Max」です。
2025年3月に導入し、気がつけば1年3ヶ月(15ヶ月)が経過しました。
今回は、元自転車店店員として、そして家族と猫がいる自宅で毎晩酷使してきたパパサイクリストの本音として、その驚異的な耐久性とリアルな実力を包み隠さずインプレッションします!

【導入まで】なぜ10万円の有名機ではなく、3万円台の「X2Max」だったのか?
導入当時、私の最初の目的は
「風雨をしのいで、効率よくダイエットを行うこと」
でした。
スマートトレーナーの王道といえば、ダイレクトドライブ式(後輪を外して直接セットするタイプ)ですが、どれも高額。
そんな中、Amazonを調べて見つけたのが、この「ThinkRider X2Max」でした。
当時はクーポンを使用して3万8,000円という破格の安さ(なんと、2026年6月現在はAmazonでさらに値下がりし、3万4,000円前後で手に入ります)。
「とりあえずダイエットに使える最低限の機能があればいいか」
と半分ダメ元で購入を決めました。
しかし結果として、ダイエットの成功(7kg減)だけでなく、その後の富士ヒルブロンズ獲得に向けた高強度ワークアウトも、ほぼすべてこのローラーの上で完遂。
本番で無事に90分切りを達成できたことで、「3万円台のトレーナーでも、トレーニング精度は完全に実用レベルである」ということが私自身の身体で証明されました。
【店員目線で解説】購入前に知っておきたい「互換性」と「付属品」のリアル
格安の中華ブランドと聞くと、
「自分の自転車にちゃんと付くのかな?」
「付属品が足りなくて、すぐ使えないんじゃないの?」
と不安になりますよね。
元自転車店店員の目線で、X2Maxの足回り(互換性)を解説します。
結論から言うと、一般的なロードバイクであれば、ほぼ100%そのまま取り付け可能です!
① スルーアクスル・クイックリリース両対応
ディスクブレーキ車に採用されている「12×142/148mmスルーアクスル」にも、リムブレーキ車でおなじみの「130/135mmクイックリリース」にも、両方に対応するアダプターが最初からしっかりと付属しています。
愛車のブレーキタイプを問わず、安心して導入できます。

② シマノ8速〜12速まで幅広く対応(スペーサー付属)
フリーボディはシマノ対応となっており、ロードバイクの主要コンポである8速・9速・10速・11速・12速のすべてに対応しています。
8〜10速(および一部の11速)を取り付ける際に必須となる「ロースペーサー」も標準で付属しているため、わざわざ別途買い足す必要はありません。

③ 【超重要】スプロケットの取り付けには「専用工具」が必要!
ThinkRider X2Maxは、スプロケット(後ろのギヤ)が別売りとなっています。今乗っているロードバイクから外して移植するか、新しく練習用スプロケットを1個買い足す必要があります。
ここで一つ注意してほしいのが、スプロケットをX2Max本体に取り付ける(締め付ける)には、普段ホイールにスプロケットを脱着するときに使う「専用工具(ロックリング回し+スプロケット戻し工具)」がそのまま必要になるという点です。
「本体だけ買えばすぐ乗れる!」と思って工具を準備していないと、開封した当日に組み立てられずお預けを食らうことになるので、もし工具を持っていない方は、必ず本体と一緒にAmazonでポチっておきましょう。
数千円で買える安いセットで十分です。
【15ヶ月酷使のリアル】耐久性と、パワーメーター(XCADEY)との精度比較
「安物買いの銭失いになるのでは?」
という耐久性への不安があるかと思いますが、15ヶ月間、月500kmのペースでそこそこハードに踏み倒してきた現在も、「異音が出る」「通信が途切れる」「壊れる」といったトラブルは一切なく、今も問題なくガシガシ動いています。
耐久性は文句なしの合格点です。
実走用パワメ(XCADEY)との数値のズレは?
私は実走用に、アリエクで購入した「XCADEYのクランク型片側パワーメーター」を併用しています。
このXCADEYは、強く踏み込むとセンサーにパワー値がしばらく残ってしまうバグ(残留パワー)がありましたが、長時間の平均値で見るとX2Max側の計測値と大きな乖離はありませんでした。
その後、富士ヒル直前にXCADEYのアップデートが入り、残留バグは消えたのですが、今度はX2Max(トレーナー側)の数値に比べて、XCADEY側が常に10Wほど低く表示されるようになりました。
「どっちの数値が正しいんだ?」と悩むところですが、体感的な強度や、実際に本番で富士ヒルブロンズにしっかりと届いたレース展開から逆算すると、スマートトレーナー(X2Max)が弾き出している数値の方が、おそらく実態(正しいワット数)に近いと私は感じています。
3万円台とはいえ、負荷の計算精度はかなり信用できます。
【家庭との共生】夜21時以降の静音性と、パパ目線のタイパ・部屋の汚れ対策
私は一軒家の一階リビングにこのX2Maxを据え置きし、毎晩21時以降の子供が寝静まったタイミング等でトレーニングを行っています。

① 2階で寝ている家族から苦情ゼロの静音性
15ヶ月間、夜な夜なハァハァと踏み倒してきましたが、2階で寝ている家族から作動音や振動で苦情を言われたことは一度もありません。
このX2Max、非常に静音性が高いです。乗っている本人の感覚としては、トレーナー自体の作動音よりも、自分のロードバイクの「ガチャン、ガチャン」という変速音の方が大きく聞こえるレベルです。
ちなみに、我が家では猫を飼っていますが、トレーニング中はそもそも怖がって寄ってきません。
★元店員の設置アドバイス 静音性が高いとはいえ、ロードバイク本体と人間の体重が乗るため、総重量はかなり重くなります。
床の傷防止、および一軒家の2階やマンション・アパートでの階下への防振対策(タイパと良好な家族関係の維持)のためにも、下に専用マットやヨガマットを敷くことは絶対条件です。
② ダイレクトドライブ式だから部屋が汚れない(タイヤカス問題)
X2Maxは後輪を外す「ダイレクトドライブ式」です。
内部のモーターと軸はベルトで繋がっており、15ヶ月使っていると、ほんのわずかにベルトが削れた黒いカスが床に落ちることがあります。
しかし、後輪のタイヤをローラーに直接押し付けるタイプのトレーナー(タイヤドライブ式)のように、部屋中にタイヤの「消しゴムのカス」が飛び散ったり、タイヤが異常摩耗したりすることに比べれば、汚れは皆無に等しいです。
私のように「基本は室内ローラーで、実走は月に数回」という環境であれば、後輪を外したまま据え置いておけるため、毎晩のセッティングの手間(タイムコスト)もゼロ。
最高のタイパを発揮してくれます。
【周辺アイテム】一緒に買うべき!インドア生活を快適にする2種の神器
スマートトレーナーを初めて導入する方に、元店員として「絶対に一緒にAmazonのカゴに入れてほしい」アイテムが2つあります。
① スマートトレーナー専用マット
先述の通り、防音・防振・床の保護に必須です。汗が床に落ちるのを防ぐ防滴効果もあります。
② トップチューブ用「汗ガード」
インドアトレーナーは実走と違って風が吹かないため、滝のように汗が流れます。
自転車のフレーム(特にヘッドパーツ周辺やトップチューブ)に汗が付着すると、塩分でネジやワイヤーがサビていきます。
タオルでも代用できますが、専用の「汗ガード」があると、バイクを守れるだけでなく、
「さあ、今日もトレーニングに向き合うぞ」
と気持ちのスイッチが入るので強くおすすめします。
③ 【お持ちでない方のみ】スプロケット着脱工具セット
先述の通り、スプロケットの取り付けに必須です。
これがないと組み立てが止まってしまうので、持っていない方は絶対に一緒に購入しておきましょう。
自転車乗りなら、今後パーツ交換や大掃除のときにも一生使える必須工具です。
【元プロの辛口総評】あえて言うならここが不満!そしてどんな人におすすめ?
1年3ヶ月、壊れるまで使い倒すつもりで酷使してきましたが、正直に言って性能面・コスト面での不満や惜しいところは一つもありません。
この価格で、私のダイエットと富士ヒルブロンズをここまで忠実に支えてくれたのですから、大満足です。
ただし、購入にあたって「唯一の注意点」があります。
海外メーカー直販ゆえの「サポート体制」の割り切り
ThinkRiderは日本の正式な輸入代理店がありません。
そのため、もし初期不良や不具合が起きた場合、メーカーへの問い合わせは英語や中国語で行う必要があります。
昔ならこれだけで購入ハードルが高かったのですが、今はChatGPTなどのAIに「Amazonで購入したスマートトレーナーの初期不良について、メーカーへ送る英語のメールを作って」と頼めば、一瞬で完璧な英文を作ってくれる時代です。
AIのおかげで、海外メーカーとのやり取りのハードルは劇的に下がっています。
それでも不安な方は、AliExpress(アリエク)で最安値を狙うより、トラブル時の返品・返金対応がしっかりしている「日本のAmazon(出荷元がAmazonのもの)」で購入することを強くおすすめします。
それだけで、万が一の際の手間(タイムコスト)を大幅に減らせます。
ズバリ、このトレーナーは買いか?
- おすすめする人: 「これからインドアトレーニングやZwift、MyWhooshを始めてみたい初心者〜中級者の方」「予算を3万〜4万円に抑えて、浮いたお金を他の機材(タイヤやコンポ)に回したいコスパ重視の方」。必要最低限の機能が完璧に詰まっています。
- おすすめしない人(上位機種を買うべき人): 「実業団登録やプロレーサーを見据えて、1W単位の厳密な精度が欲しい方」「国内の手厚い正規代理店サポート(保証)を100%求めたい方」。そういった方は、WahooやCYCPLUSなどの国内正規品を購入しましょう。
私自身は、これから「富士ヒルシルバー」、さらには「ゴールド」を目指す道のりも、このThinkRider X2Maxが壊れるまで一緒に走り続けるつもりです。
10万円を出さなくても、3万円台のローラーと知恵があれば、大人のロードバイクはここまで強くなれる。
あなたも、コスパ最強のインドアサイクリングの世界へ、一歩踏み出してみませんか?
