中華ロードバイクはルック車なのか?【明確に違います!】

ロードバイクあれこれ

「中華ロードバイク」を検索すると、「ルック車だからやめた方がいい」という意見をよく目にしますが、これは誤解です。

以前は「ルック車」の定義が比較的明確でしたが、最近では「無名メーカー」=「ルック車」と認識される傾向があり、「中華ロードバイク」もそのように扱われることがあります。

私が所有する「SUNPEED ASTRO」をはじめ、多くの中華ロードバイクはメジャーメーカー製ロードバイクと同様に使用でき、高い満足度を得られます。

かつてGIANTやMERIDAも「ルック車」と見なされた時期がありましたが、現在はグランツールを走るチームも使用するほどです。

現在だとGUSTO、ELVES、WINSPACEといった勢いのある中華ブランドを「ルック車」と呼ぶ人はいないでしょう。

これらのメーカーは効果的なプロモーションを展開しており、知名度の違いが評価に影響している側面があります。

もちろん、中華ロードバイクの中にもロードバイクの体をなしていない製品(いわゆる「ルック車」)が存在するのは事実です。

そこで、この記事では「ルック車」の特徴を具体的に解説します。

ルック車の特徴

ホイールの固定方法

ロードバイクのホイールは、クイックリリースやスルーアクスル機構により、工具を使わずに簡単に着脱できるのが特徴です。

これはメンテナンス性や携行性に大きく貢献します。

一方、ルック車ではママチャリと同じナット固定が採用されていることが多く、ホイールの着脱に複数の工具が必要となり、メンテナンスに手間がかかります。

ロードバイクに詳しくない人には分かりにくい部分ですが、ロードバイカーが見ればナット固定ですぐにルック車と判断するでしょう。

チューブバルブの種類

自転車のチューブバルブには、主に以下の3種類があります。

  • 英式バルブ: ママチャリなどの軽快車に多い。
  • 米式バルブ: 一部マウンテンバイクやBMXで使用。
  • 仏式バルブ: ロードバイクを含む多くのスポーツバイクで使用。

ロードバイクでは、高圧に空気を充填でき、空気圧の微調整が容易な仏式バルブが一般的です。

これにより、路面抵抗の低減やパンクのリスク軽減、快適な乗り心地の実現に貢献します。

しかし、ルック車では英式バルブが採用されている場合があります。

英式バルブは空気圧計での管理が難しく、高圧での使用には適していません。

アダプターを使えば仏式バルブを取り付けることもできますが、見た目が悪くなります。

ホイール交換で仏式バルブ対応のホイールにすることもできますが、そもそも英式バルブを採用している時点で他のパーツもルック車特有の仕様である可能性が高く、カスタムの幅が狭まるでしょう。

変速レバーの種類

現在のロードバイクのほとんどは、ブラケット部分や下ハンドル部分を握ったままブレーキと変速操作ができるデュアルコントロールレバーを採用しています。

古いロードバイクやツーリング用ロードバイクでは、ダウンチューブに取り付けられたダブルレバーを使用する場合もあります。

しかし、ルック車では上ハンドル部分に取り付けられたパームシフターやサムシフターが使われていることが多いです。

これらのシフターは、持ち替えないと操作できないため、走行中の変速操作が非常に煩雑になります。

素早い変速ができないと、速度維持が難しく、ロードバイクの楽しさが損なわれてしまいます。

リア変速段数

リア変速が7速以下の場合、8速以上のコンポーネントとの互換性が低いことが多く、上位モデルへの換装が困難です。

後々カスタムを考えている場合、コンポーネントを上位グレードに交換しようと思っても互換性がないため、結局ロードバイクごと買い替えざるを得ないという事態も考えられます。

まとめ

この記事では、「中華ロードバイク=ルック車」という誤解を解き、ルック車の具体的な特徴について解説しました。

SUNPEED ASTROのような高品質な中華ロードバイクも存在する一方で、ナット固定のホイール、英式バルブ、パームシフターやサムシフター、7速以下のリア変速といった特徴を持つ「ルック車」と呼ばれる製品も存在します。

これらの特徴を理解することで、中華ロードバイクを選ぶ際に適切な判断ができ、後々の後悔を防ぐことができるでしょう。

高品質な中華ロードバイクは、優れたコストパフォーマンスでロードバイクの世界を楽しむための良い選択肢となります。

この記事が、あなたのロードバイク選びの参考になれば幸いです。

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